大切な友達の命日に何を書こうかと考えると、くだらないことばかり考える。とりあえず、私はあの日からもなお生きている。
変わったことといえば、記録をしたためることに対して抵抗がなくなったことだ。以前は、何もない真っ新な自分が欲しくて、写真やら日記やらをあまり残さないようにしていた。ツイートも一定期間が経てば削除していたし、このブログが残っているのは奇跡みたいなものだ。「繋がりを消すこと」に、本当に抵抗がなかった。これは、繋がりとは何なのかを全く知らなかったからである。
貴方は「私とそっくりだ」と事あるごとに言ってくれた。でも当時の私と違って貴方は、誰よりも繋がりを大切にする人だった。だから賢かった。優しかった。貴方がそっくりだというならば、私も貴方のように、繋がりの中で生きて、死ぬことができるのではないかと思った。それで、変わったのだ。
最近はあまりに暑い。時折、貴方も、芥川のように暑さのあまりに死んでしまったのではないかと思うことがある。だからせめて今は、風薫る漣の中で、静かに過ごしていてほしいと願うばかりである。
合掌
2023年8月19日