東京国立博物館・特別展「空也上人と六波羅蜜寺」に行ってきました
平安末期から鎌倉時代は、その華やかな文化に対し、疫病や災害に苦しめられた時代でもありました
さらに「末法思想」と呼ばれる(ノストラダムスの大予言的な)近いうちにマジのアポカリプスが来るとも信じられており、民衆は暗く苦しい時代をおくったといいます。
この不安で満ちる世の中を仏法の力で救いたい…そう思い、民衆に働きかけたのが空也上人!
「南無阿弥陀と唱えれば、極楽浄土に行ける」
カスでも分かる考えで民衆に「大・仏教ブーム」を起こしました
そして空也上人が亡くなったずっと後に作られたのがこの有名な「空也上人像」
展示では360°好きな角度から眺められます!
写真ではあまり見ることの無い背面には固い布の皺が掘られており、空也が皮製品を着込んでいることがはっきりと分かります。
あと目が少しキラキラしているような気がしたのですが…気のせい?
空也の目が照明を反射していたので、涙目に見えて…
草履の縄や、足の筋肉のリアルな質感も印象的でした
その一方で口から「南無阿弥陀」を表す仏像が飛び出しているというファンタジー!
その習合が、不気味でカッコいい感じがする〜
一木造りと言われる一本の木から象を削り出す手法は、ミケランジェロの「私は象を作り出したのではない。そこにあったものを削り出しただけだ。」という言葉を思い出します
展示タイトルにもある「六波羅蜜寺」は、空也上人によって建立されたお寺です。
六波羅蜜寺は冥界に近いとされており、寺への道は「六道の辻(死後の裁判を終え、向かう『六つの道』へ続いていることから)」と呼ばれたとか…
その証拠に、閻魔様の像もあります
この四天王に守られるように展示されている薬師如来坐像は片手に万能の薬を持っているそうです。あれ薬だったんだな〜
疫病…災害…今のコロナ禍にも続くテーマ展示でした
南無阿弥陀、唱えちゃおうかな〜