モアレた日記

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なんだこの自己満ブログ

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テーマ「光」

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 「真面目、真面目と言われて育ったので、自分は真面目だと思っていた。言われた自分となりたい自分の間に挟まって、自己嫌悪に苦しむ夜もある。でもそれは、他人に合わせて満足の基準を上げ下げ出来るほど器用じゃないからだ。本当のところ、自分はきっと、真面目じゃなくて不器用なのだと思う。だから」

 どん。突然、骨に響くような低音が外から流れてきた。思わず文字を打つ手を止めてしまった。どうやら近くの河川敷で花火大会が始まったらしく、騒がしい雰囲気がこのマンションをすっぽり覆っている。
 ベランダに出て、人混みを見下ろした。屋台と、人と、車の群れ。その中に「かき氷」と書かれた看板を見つけた。かき氷なんて、もうずっと食べていない。
 子供の頃、父から、ブルー・ハワイの原料は単なる果物の混ぜ合わせであると聞き、心底がっかりした思い出がある。「ブルー・ハワイ」という謎めいた名前、中身の推測できない味、そしてそのミステリアスな感じが、好奇心を満足させていたというのに。世の中というのも、そういうつまらないものなのだろう。
 俺はベランダの手すりにだらしなく両腕を置いた。面白いものを探して生きてきたはずなのに、いつの間にか、かき氷も祭りもつまらないものになっていた。騒音の中に自分だけが取り残されているような感覚が、昼も夜もずっとある。書きかけの遺書を後にして、耀一は家を出た。


 「おーいらっしゃい、ヨウちゃん」
 「その呼び方やめろ」
 今夜は騒がしくなりそうなので、キタの繁華街に足を運ぶことにした。入るなりすぐ声をかけてきたのはこのバーのマスター、流川だ。彼は耀一にとって唯一と言っていい友人である。
 「いやーお前ね、他に行くとこないのかよ?」
 「無い」
 「お前な…いやね、最近この辺でミョーなことがよく起こっててさあ、心配なワケよ」
 「ミョーなこと?」
 流川はこうして、街のあれこれをよく教えてくれる。この前は斜向かいの風俗に美人が入ったらしいとか、組の喧嘩がどうとか。それは耀一にとって近いのか遠いのかよくわからない話であったが、その良い加減が好きだった。
 「なんでも、殺人だってさ。しかも刃物とか毒薬とか何にも無いんだってよ。でも死んだ奴らは全員自殺するような動機もないし、死神の仕業だって」
 「ドラマみたいだ」
 「だから忠告してんの、お前みたいに夜中フラフラしてる奴は危なくてしょうがないってこと」
 「じゃあ夜の埋め方、教えろよ」
 恋人でも作れ、流川はそう切り上げると、呆れたのか、他の客の方へ行ってしまった。「殺人事件」。まさに近いのか遠いのかよくわからない話だ。耀一は代金を机の上に置き、店を出た。そのあと歩いて自宅に向かい、




一方その頃、なかの小劇場では

この後、登場する探偵の男がいるんですよ〜


でも飽きちゃったんですよ〜(重要)


な〜


に〜!!!


やっちまったな!!!


男は黙って


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さよならだけが人生だよ〜

グッドバイは死んだから未完なんだろうが